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名古屋ガイドウェイバス 現状と将来像
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ガイドウェイバス開業の効果
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開業前と開業後と比べて,まず挙げられるのが到達時間の短縮でしょう.
以前はラッシュ時に大曽根〜小幡緑地間で30分以上,大曽根〜中志段味間で50分を要していたのが,現在では大曽根〜小幡緑地間で13分以上,大曽根〜中志段味間で30分と,半分以下の大幅短縮となりました.
到着時間が計算できるようになり,信頼できる交通機関として乗客のニーズに応える事ができます.
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利用状況
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運賃申請時の需要予測では、一日10,708人とはじかれたが、開業直後で五千人台、その後1年は四千人台と伸び悩んでいた。
しかし2年目では前年比16〜21%という好調な伸びを示しており、六千人台後半の数字を残している。
1年4ヶ月目にあたる7月現在の数字をみてみると、一日平均6,750人と確実に伸びている。
名古屋ガイドウェイバスというと閑散としているイメージがあったが、平日1台あたりの平均乗車人員は25人と、座席がほぼ埋まる程度となっており、まずまずと言えるだろう。
ただし専用軌道区間のみの利用者が多く、平面区間では未だ閑散としている事が多いのが課題である。
この好調な伸びの原因として、利用の定着が進んできたことが挙げられる。
まだ小幡緑地以遠の利用が少ないが、これは宅地開発中の志段味人口がまだ1万5,6千人程度であることに原因がある。
また「志段味サイエンスパーク」事業の失敗などもある。
将来的には6万人の人口になるらしく、そうなると高架専用軌道区間の延長や新交通システムへの転換などの可能性もある。
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乗客分析と顧客開拓の余地
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まずは客層に注目したい。ガイドウェイバスは名古屋市志段味地区の主要交通ということもあって、名古屋市の敬老パスが使用できる。そのため特に平日の昼間はお年を召された方の利用が多い。志段味の友人曰く、『あいつらぜったい暇つぶしに乗ってるって。だって景色いいもん。』・・・。真偽のほどは別にして、事実全利用者のうち敬老パス利用者の割合は35%とかなり高い。ちなみに敬老パス分は名古屋市がガイドウェイバス社に支払っているので社としてはウハウハだろう。
では公共交通機関のメインのお客様である通勤通学客はどうだろうか? ナント全利用者のうち定期券客の占める割合はたった15%でしかない。これは未だ沿線住民に定着していないのと、定期券の割引率が低い事に原因がある。逆にカードが割安かと言えるのかもしれないが、実際のところ標準的な割引率である。
これはまだまだ顧客開拓の余地がかなり残されていることを示している。
定期券割引率増などで定期券客を呼び込むべきであろう。
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割高な運賃と多すぎる運転本数
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周知の通り実際の運行は一元的であるが(名古屋ガイドウェイバス社が各事業者に委託)、運賃的には二元的である。
このため両社の境である小幡緑地を通り越して利用すると、鉄道における相互乗り入れの様に運賃が合算となり割高となる。少しながら合算運賃より割り引いているが、微々たるものであまり意味がない。そんな事もあって小幡緑地を境に乗客数が激減、荒田にあるパーク&ライド駐車場も利用者が少ない(もし小幡緑地にあったらなら利用率はかなり高くなると思われる)。
また利用状況の欄でも述べたが、昼間の利用者に対して運行本数が多すぎないか?と言う疑問。事実昼間に7本は多く、がらがらのバスも見受けられる。
これらに関して質問したところ、次のような回答であった。
まず割高な運賃に関しては現在検討中とのことであった。割り引くにしても名古屋ガイドウェイバス社と運行事業者双方が譲歩しなくてはならず、実現はかなり難しいと思われる。
また運行本数についてはガイドウェイバス社も『多い』とは思っているようだ。しかし現在の「10分毎の運行」が与えるイメージは大きく、減らすとイメージが悪くなって乗客減につながるのではないか・・・との懸念から減らすに減らせないでいる。これまた減らすとしたらどの会社の便を減らすのか、などといったなわばり争いにもなりかねない。
赤字を減らすには利用者を開拓するしかないようだ。よりいっそうのPRが望まれる。
実際のところ赤字は致し方ない。現在年間約6億円の赤字であるが、たとえ当初の見込み通りの利用があったとしても赤字予測であった。支出のほとんどが運行委託料だという。
今年は昨年に比べて利用者数も多く赤字額は減少するとみられるが、依然として厳しい状況にあると思われる。
赤字を減らすには利用者を開拓するしかないようだ。
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今後の見通し
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そもそも不調の主たる原因は沿線開発の遅れと、大曽根での乗り換えの不便さにある。
一応は名古屋市なので開発は進むけれども、この平成大不況の影響でスピードは期待できない。
また割高な運賃に加え、終点の大曽根で他交通に乗り継ぐ場合はさらに割高となる。さらに大曽根は名古屋の北玄関口にも関わらず都市として発展途中にあり、魅力も少ない(例:吉野家がない)。将来的には大曽根の回転スペースに出入り口を設け都心に直通すべきだという意見もあるが、都市部で渋滞に巻き込まれてはガイドウェイシステムの意味がなく、社としてもその意向はないそうだ。
小幡緑地以遠への延長を考え、モードインターチェンジに延長用にルートを作っておくべきだったとの意見もあるが、あの程度なら撤去してからの延長工事は容易であろう。またガイドウェイを新交通軌道に作り替える事も出来る。
本年4月1日に新たな支線ルート「スポーツランド経由」が新設された。これは開業時から予定はしていたが道路開通が間に合わず見合わせていたもので、一時間に一本の運行ながら利用者はそれなりにいる。「本線経由」をもう一本回しても良いくらいだ。
この成功にみるように一般道路区間での新たな路線新設に期待したいところであるが、志段味地区は一本道のロケーションであり面的拡大に限界がある(そもそも、この一本道ロケーションがための渋滞対策としてGWバスがあるのだ)。
後は肝心の運賃問題(併算割引の拡大)やカードの共通化など(今でも十分だが)利便性向上が望まれる。
また本社屋の一階を地域に開放したり、各種イベントを開催するなど地域との一体化を図る姿勢は評価できる。
何かと問題山積みのガイドウェイバス。現在も各地で導入の検討がされているようだ(その中でも最も有力なのは相模原市らしい)。
しかしこの先例をみると足踏みしかねない。
この鉄道をバスとの利点を組み合わせたシステムは上手く活用すれば低コストで都市問題が解決されるこの上ない便利なシステムである事には違いない。さらなる改善と発展が望まれる。
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