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ガイドウェイバスの走る名古屋市守山区の北部は,名古屋市に一番最後に合併された地区で,最近まで田野が広がるのどかな地域でした. 近年ではこの『名古屋のチベット』と揶揄されるこの地域にも宅地化の波は押し寄せ,区画整理に合わせて次々に街ができてゆきました.
しかしこの地域は,JR中央線と名鉄瀬戸線に挟まれた鉄道空白地帯であり,唯一の交通は地域を縦断する一本道を走る路線バスでした. 細長い地形の守山区北部に唯一延びる一本道・・・当然,ラッシュ時には交通が集中し,日常生活に大きな影響を及ぼしていました. 特に朝ラッシュ時の渋滞はひどく,例えば小幡から大曽根まで抜けるのに通常は15分ほどですが,渋滞ピーク時は1時間以上かかることもあったそうです. 自動車とおなじ道を走行する路線バスも渋滞に巻き込まれ,ラッシュ時は定時性を確保できず,それは悲惨なものでした.
この地域は,現在も宅地開発が続けられており,さらには名古屋市の産学共同研究都市「志段味サイエンスパーク」の建設が進められているなど,今後も街の発展と共に人口増加が見込まれていました.
名古屋市が沿線地域の将来需要予測を行った結果,一般の路線バスでは需要をまかないきれず,しかしゴムタイヤで走る既存の新交通システムでは輸送力過多と試算されました.
さらにガイドウェイバスシステムは,特に道路が混雑する部分のみ専用軌道を設け一般交通と分離し,それ以外の部分では普通の路線バスとして走ることによって,自由に路線を設定することができるなどのメリットがあります. また利用者が増加し,ガイドウェイバスの輸送限界を越えた場合,専用軌道をそのまま新交通システムの軌道へと作り替える事ができるなど,将来発展性があります. そして従来名古屋市が行ってきた都市交通整備の代表格である地下鉄建設と比較して,ガイドウェイバスの建設費は1/5〜1/6という費用の安さも,重要な決め手となりました. このようにして,日本初となるガイドウェイバスシステムの実用化が決定しました.
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